東洋医学 「精」

みなさま、こんにちは!

つかもと本通り整体院・鍼灸院の若松です!

本日は東洋医学の「精」について書かせていただきます。

 

 

精は組織・器官を滋養する働きや、気・血を化生(変化・生成)し神を維持する働きがあり、人体の構成や生命活動を維持する最も基本的な物質である。

精は先天の精と後天の精に分けられ、各臓腑に分配され臓腑の精となりまた一部の精は生殖に関与する作用を有し、これを生殖の精という。

先天の精・・先天的に父母から受け継いだ物質で腎に蓄えられて、人体の成長・発育の源になる。

後天の精・・脾胃の働きによって飲食物から後天的に得られ、水穀の精とも呼ばれる。後天の精の一部は気・血に化生され全身の組織、器官に行きわたり、残りの一部は腎におさまり、絶えず腎精を補充している。

臓腑の精・・精は各臓腑へ配分され、臓腑の精となる。臓腑の気を化生しその生理機能を維持している。

生殖の精・・人は生殖活動の過程において、男女双方の生殖の精が結合することにより新たな生命を誕生させる。

 

・精の作用

生殖・・生まれてから腎の生理機能が徐々に盛んになり一定程度まで充足すると、生殖機能の成熟を促す物質である天癸が産生され、生殖機能が備わる。

滋養・・精は人体の組織・器官を滋養する。精が充足していれば各種の生理機能は正常に発揮される。

血への化生・・精は必要に応じて血に変化する。精が充足していれば、血も旺盛となり正常に各臓腑、器官を滋養することができる。

気への化生・・精は必要に応じて気に変化する。気は絶え間なく人体の新陳代謝を推動・制御し、生命活動を維持しています。

神の維持・・神とは生命活動の総称であり、精が充足することにより神の機能が保たれる。

 

精の病証

精の病証の本質は精の不足(精虚)である。したがって虚証(生理物質の不足や機能低下)に属するものがほとんどである。精が不足してしまうと発育不良、不妊、耳鳴り、健忘(物忘れ)、虚労(倦怠感や無力感)、早老などの症状がおきる。

原因として食生活の乱れ、過労、出血、長患い、体質的な要因などがあります。

・症状

先天不足・・生まれながらに精が不足しており成長不良・発育不良などが起こる。また精の不足により気血の量が減少すると身体の抵抗力が落ちるため、虚弱体質や易感冒(風邪をひきやすい)などが起こる。

生殖の失調・・不妊症、経閉(無月経)、陽萎(勃起不全)、性欲減退などが起こる。

滋養不足・・骨を滋養することが出来ず腰膝酸軟(足腰のだるさ、軟弱化)や骨が脆くなるなどの症状がでます。また滋養されない状態が長く続くと、早老が見られる。

髄海不足・・髄海は脳のことで精によって滋養されており、もし不足してしまうと耳鳴り、難聴、眩暈(めまい)、頭髪の脱毛、健忘などがおこる」。

気血の化生不足・・組織・器官の働きが減退するため虚労や脈が弱くなるなどの症状がでます。

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