【中学生必見】オスグッド・シュラッター病について

こんにちは、つかもと本通整体院・鍼灸院 院長の酒井です。

今回は、成長期の子どもに多い「オスグッド・シュラッター病」についてお話しします。スポーツをがんばっている中学生や小学生のお子さんをお持ちの方には、ぜひ知っていただきたい内容です。


 

■ オスグッド・シュラッター病とは?

 

オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)とは、成長期の子どもに多くみられる膝の障害の一つで、特にスポーツをしている男の子に多く発症します。膝のお皿のすぐ下(脛骨粗面と呼ばれる部分)がポコッと出っ張り、押すと痛い・走ると痛い・ジャンプで痛いなどの症状が特徴です。

この痛みの原因は、膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)の付け根が、急激な成長やスポーツの繰り返し動作によって引っ張られ、骨と筋肉の付着部に炎症が起こるためです。特にジャンプやダッシュ、急停止の多いバスケットボール、サッカー、バレー、陸上などの競技をしている子に多く見られます。


 

■ なぜ成長期に多いの?

 

成長期の子どもは骨がどんどん伸びていく時期です。一方で筋肉や腱の柔軟性がそれに追いつかないことがあり、結果として筋肉が硬くなりやすくなります。特に太ももの前にある大腿四頭筋が硬くなると、膝のお皿の下にある脛骨粗面が引っ張られ、痛みや炎症が起きるのです。

成長期が終わると、骨の成長が止まり、痛みも自然と落ち着いていくことが多いですが、痛みが強く長引く場合や、骨が大きく隆起してしまうこともあるため、早めの対応が大切です。


 

■ 当院での対応と施術

 

当院では、オスグッド・シュラッター病の症状に対して、以下のようなアプローチを行っています。

① 筋膜リリース・グラストンテクニック

 

大腿四頭筋を中心とした筋膜の癒着や過緊張を、専用の器具(フェザーなど)でリリースします。硬くなった筋膜を丁寧にほぐすことで、骨への引っ張り負荷を軽減し、痛みの根本にアプローチします。

② 手技療法とストレッチ

 

手技で太ももやふくらはぎの筋肉をやわらかくし、膝にかかる負担を軽減します。あわせて、自宅でできるストレッチも指導しており、再発防止にも効果的です。

③ 運動指導・セルフケア

 

スポーツの継続が可能かどうかは、状態によって判断しますが、完全に休まずにできる範囲での運動調整もサポートします。また、アイシングやテーピングの仕方なども指導しています。


 

■ ご家庭で気をつけてほしいこと

 

オスグッドは痛みがあるからといって、すぐに手術が必要になるような病気ではありません。ただし、無理を続けると慢性化したり、骨の出っ張りが大きくなったりすることもあるため、以下の点にご注意ください。

  • 練習後は必ずアイシング(10〜15分程度)

  • 入浴後や寝る前のストレッチ習慣

  • 痛みがあるときは無理をせず、指導者に相談

  • 床に膝をつく動作を控える(骨の出っ張りを守る)

 

成長が落ち着けば自然と良くなることも多いですが、痛みが続くとスポーツのパフォーマンスやモチベーションにも影響してしまいます。できるだけ早くケアして、安心してプレーできる状態をつくってあげましょう。


 

■ まとめ

 

オスグッド・シュラッター病は、がんばっている証でもあり、成長期の一時的な症状でもあります。ただし、「成長期だから仕方ない」と放置せず、適切なケアを行うことで、痛みを軽減しながらスポーツを続けることは十分に可能です。

お子さんの膝の痛みが気になるときは、ぜひ一度ご相談ください。

つかもと本通整体院・鍼灸院・接骨院