本当は怖い『肩の痛み』について

みなさん、こんにちは!つかもと本通整体院 院長の熊谷です。本日のブログのテーマは『本当は怖い肩の痛み』についてです。

こんなタイトルになると、肩の痛みが内臓の病気と関連しているのではないかと思ってしまうんですが、

(左肩の前方部~左背部にかけての放散する痛みは心筋梗塞などの心疾患の危険性はあります)

今日は当院においての話、また私の経験上の話として、お伝えできればと思います。

まず私たちがよく診る症状としては、圧倒的に『四十肩・五十肩』と呼ばれるものが多いです。

正式な病名は『肩関節周囲炎』と呼ばれ、主な症状は肩関節の運動制限、“結帯・結髪動作”ができなくなることが特徴です。その名の通り“腰で帯を結ぶ”動作と“髪を後ろで結ぶ”動作、この2つが不可能になります。また、それに伴い『夜間時疼痛』という症状があり、就寝時に肩の前方が“ズキズキ”と炎症の痛みで、夜も眠れないといった症状も特徴的です。

この2点が確認された場合は、私たちも『これは五十肩の典型的な症状』だなと認識します。

では、こういった患者さまをどういう風に治療するかというと、肩に触れるような治療はほぼしません。『肩が痛いのに、肩を触らないってどういうこと?』って思われる方もいらっしゃると思うんですが、五十肩には3つのステージがあり、①炎症期 ②硬化期 ③凍結期 と呼ばれる期間があり、上記に述べた期間は①の炎症期にあたり、炎症が収まるまでは肩関節はほぼ触れません。この時期は何をしても痛いので、まずは『夜に眠れること』を目標にして、痛くない寝方のアドバイス、肩関節周囲の硬化している筋肉を弛緩させることを目標に治療します。それが収まると、②の硬化期と呼ばれる肩周囲の筋肉や肩の筋肉が固くなっているのに、アプローチを行っていき、この場合は特に鍼灸治療が有効的になります。そうやって痛みを徐々に緩和させ、次に③の凍結期では、肩関節の可動域が制限されているのを、運動療法によって改善を図ります。

こうして五十肩の治療をすすめていくのですが、完治するまでの期間は早くて半年、長い人であれば1年以上かかる場合があります。まずは、最初の強い痛みで寝れないことを解消するために当院に来られる方は非常に多いです。

少し前置きが長くなったんですが、ここで『本当は怖い肩の痛み』のテーマについて触れていきます。

よく『五十肩』と患者様自身の認識で、『腕が上がらない』といった訴えで来院される場合があります。その際に、どうして肩が上がらなくなったのかを聞き、『肩を下にして転倒した』といった場合は、肩の腱が切れる『腱板断裂』を疑います。

しかしハッキリと『転倒した』などの原因がある場合は、『これは腱板断裂』と認識しやすいですが、実は転倒しなくても『腱板断裂』は起こる可能性はあります。ここが『怖い』ポイントになります。

どういった場合になるかというと、ある一定の条件があります。

年齢は60歳以上(筋力が弱ってくる)、猫背がきつい(肩の内巻きが強い)ことが起因し、発生しやすくなります。

『それだけでなんで腱板が切れるの?』と思うんですが、

腱板を“劣化したゴム”と想像してください。

その“劣化したゴム”を少し伸ばした状態で、机の角でこすりつけてみてください。

ではそのゴムはどうなりますか?

わかると思いますが、プッツンと切れちゃいますよね。

ちなみに以下は実際にあった患者さんの例です。

 

『朝、洗濯物を干すのに何回も何回も腕の上げ下げをしていました。

お昼に右肩を下にして昼寝し、次に洗濯物を取り込もうとしたら、肩が全然上がらなくなった。』

 

ちなみにこの患者さんは全く痛みはありませんでした。

 

整形外科の文献においても、“姿勢による影響”で腱板断裂を知らず知らずのうちに、発症しているケースは非常に多いそうです。

当院においても、60歳以上の姿勢矯正は必須事項として行っております。それは、美容などの外見的な部分でも行うんですが、先ほど言ったような“腱板断裂”が起こるリスクを回避するためにも行っております。

『かわいい孫を抱っこできるように』

『いつまでも自立した生活がしたい』

そんな希望を叶えるためにも、私たちの技術が、お役に立てることができます!

『今は元気だから大丈夫』とは思わず、少し違和感を感じるなら、すぐにでもご相談して頂ければと思います。

つかもと本通整体院・鍼灸院・接骨院