こんにちは、つかもと本通整体院・鍼灸院 院長の酒井です。
今回は「自律神経の乱れと産後の関係」について、東洋医学の視点からお話しします。
産後の心と体、なぜ不安定になるのか?
産後は、女性にとって心身が大きく変化する時期です。ホルモンバランスの急激な変化、育児による睡眠不足、食事の乱れ、そして慣れない生活へのストレス。これらはすべて、自律神経を乱す原因となります。
東洋医学では「産後は血(けつ)と気(き)の不足」と考える
東洋医学では、出産は「血(けつ)」を大量に消耗する大仕事と考えます。そして血は、**心(しん)**を養い、精神の安定を保つもの。つまり、血が不足すると、心が不安定になり、情緒が乱れやすくなるのです。
さらに、血とともに「気(き)」も大きく消耗されるため、産後の女性は全身のエネルギーが弱っている状態になります。この「気血両虚(きけつりょうきょ)」の状態では、自律神経の調節力が落ち、体のリズムが乱れやすくなるのです。
自律神経の乱れによる具体的な症状
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眠れない(不眠)
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イライラしやすい
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涙もろくなる
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めまい、ふらつき
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動悸や呼吸の浅さ
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手足の冷え、ほてり
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食欲不振、胃腸の不調
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産後うつの傾向
これらは、まさに東洋医学でいう**「心」「肝」「脾」のバランスの乱れ**によって起こるものです。
東洋医学でのケア:整えるべきは「気血」と「肝心脾」
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心(しん):精神を安定させる。血の不足で心が養われず、不安や不眠が生じる。
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肝(かん):気血の巡りを司り、情緒をコントロールする。ストレスで滞るとイライラや抑うつ傾向に。
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脾(ひ):飲食物を気血に変える「土台」。産後の疲れや食欲不振は脾の弱りと関係が深い。
鍼灸では、これらの臓腑の働きを整えることで、産後の不調や自律神経の乱れを改善していきます。
自律神経を整えるためのセルフケア
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深呼吸や瞑想:呼吸を整えることで交感神経の過剰な興奮を抑えます。
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温灸や入浴:おへそ周りや足元を温め、気血の巡りを良くする。
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規則的な食事:脾胃を整えるには、無理なく温かい食事を。
最後に
産後の体は「回復の時期」であると同時に、「これから10年の健康をつくる土台」でもあります。自律神経の乱れや不調を放置せず、東洋医学の力でしっかりとケアすることで、心身ともに健やかに育児に向き合えるようになります。
当院では、産後の方への施術も多く行っております。お気軽にご相談くださいね。
お電話ありがとうございます、
つかもと本通整体院・鍼灸院・接骨院でございます。